漆器の製造工程

荒木地 山から取り出した材料は生木で狂いやすく為、半年以上乾燥させて使用します。
荒木地
椀木地 椀や皿などの丸い物は、椀木地師が欅・水目桜・栃等の木をロクロで挽いて作ります。
轆轤挽
角物木地 カツラ・ホウの木や漆器用合板などを裁断し、削り込み、組み立てます。  
下地 こくそ
小節や割れなど補修の必要な箇所を小刀で削り、木粉と糊漆を混ぜたこくそ漆で傷口を埋め、たいらにして傷を修正します。
椀下地

角物下地
木地固 生漆を全体に染み込ませ、木地全体を固めます。
地 付 地の粉・生漆・糊を混ぜ合わせた漆で、ヘラを使って全体に塗り上げていきます。
椀の縁や高台など痛みやすい箇所には、糊漆で布を貼り補強する場合も有ります。
地 研 全体を砥石で水研ぎし、表面を滑らかにします。
中塗 中 塗 中塗漆を使用し、中塗刷毛で全体を塗上げていきます。
中塗
中塗研 十分に中塗漆が乾燥してから、全体を滑らかに研ぎ付けます。
拭き上 綺麗に塗り上がる様、上塗り前の点検です。
上 塗
上質の上塗漆を使用し、刷毛目やホコリを付けない様に刷毛で全体を均一の厚さに塗上げていきます。 上塗後は、漆が垂れないように回転風呂に入れ、一定の温度と湿度を保ちながら乾燥させます。

角物上塗
蒔 絵
蒔絵筆を使用し、絵筆に漆を含ませて模様を描き、金紛・銀紛などを蒔いて仕上げます。

手書蒔絵
沈 金 沈金刀を使用し線や点を彫り絵を描き、漆を入れた後、金箔・金紛、顔料を定着させていきます。
沈金

どの職種も一人前と言われるまでには、十年以上かかる伝統技術です。
漆遊館では熟練しました職人が、丹精込めて製作した商品を展示販売しております。